Tokyo Marui 3rd Generation
(GAS BK)
新製品が発売される度に進化し続ける東京マルイ社製品。このところ、ハイキャパ 5.1、4.3、SIG P226、M1911A1と立て続けにガスブローバックガンを発売している。そして、なぜこれまでリリースされていなかったのか不思議なくらい人気のグロック17(以下G17)が満を持して発売された。今回発売されたのは3rdジェネレーションと呼ばれる最新のG17で、フレーム先端には現代のオートマチック拳銃では必須のタクティカルマウントレールが付いている。他社製G17とは違ったモデルを発売したいという開発陣の意志とやはり東京マルイブランドとして最新モデルを最新技術で開発するというトップメーカーの意気込みのようなものを感じることができる。実際、手にした瞬間にそれらの思惑はすべて伝わってくるだけの出来である。ビギナーからマニアまで誰が手にしても納得できるそのクオリティを余すことなく紹介しよう。今回のレポートはカスタムレポートではないのであしからず。

私はこれまでゲームにおいて、ハンドガン(ガスブローバック)は同社製G26を愛用してきた。小さいボディながら驚異的な命中精度と充分なパワーを兼ね備え、装弾数15発ながらまったく不安なく戦える素晴らしいガンだ。仲間うちでは「妖銃」と呼ばれ、これを持った私は誰よりも速く正確な射撃を行い、相手を、的をHITさせ、数々の伝説を築いてきた。そのG26もこれまで使用してきた7年間で、数え切れない程の部品を交換し、メンテナンスを行って愛用し続けてきた。瞬時に構えても右目とリアサイト、フロントサイトがピタリと一直線に合い、早撃ちでは負ける気がしないくらいであった。この領域までくると、おいそれと次の銃に切り替える訳にはいかなくなってくる。そんな理由からこれまでの7年間、ハンドガンはこのG26をメインに使用してきたのである。とくに問題も無く、自分自身、このG26に愛着もあり、新たな銃に切り替えようとは思っていなかったのだが、あるきっかけによって今回紹介しているG17に切り替えたのだった。

2006年ももうすぐ終わろうかという年末。いつもの仲間「ギレン」と「か」の2人から誕生日のプレゼントをいただいた。師走の忙しない時期にわざわざ私の為に用意してくれたことだけでもなんとも嬉しく、面倒をかけたと恐縮してしまうが、そのプレゼントがなんとこのG17だったのだ。2人がお金を出し合って購入してくれたそうで、とても素晴らしいプレゼントをいただいた。私もG17が東京マルイから発売されたことは雑誌や店頭で情報を得ていたし、実際、現物も見せてもらっていた。その素晴らしい性能は文句の付け様が無く、とても良い銃だという印象だった。しかし、私にはG26があり、これを愛用している限り、実戦投入することはほとんど無いと思われ、購入を控えていた。控えていたのには実はもう1つ理由がある。それは、かねてから仲間うちで私には「古いモデルの銃しか似合わない」と言われていたことだ。ガバメントやトンプソン等の第2次大戦当時のモデルを愛用する私が最新モデルのG17の、それも3rdジェネレーションを使う等、到底許されるものではないと感じていたのだ。ここ最近ではS.A.A.等時代を逆行していく傾向にある私が最新モデルのG17を実戦投入するなど、とても考えられなかったのだ。しかし、彼らは違っていた。その似合わないが欲しいとは思っていたG17をプレゼントしてくれたのだ。これには「とにかく実戦で使ってくれ」というメッセージが込められていることはすぐに理解できた。こうしてそれまで愛用していたG26を引退させ、G17がメインの座に鎮座することになったのだ。

さて、そんな私の最新メインウエポンG17。G26から持ち替えての印象は「まったく違和感無く使いこなせる」銃だということだ。そもそもグロック社のピルトルはデザインが統一されていて、大きさや長さ、太さ等が使うカートリッジ(弾薬)によって異なっている。つまりどれでも1挺に慣れてしまえばグロック社製ピストルのどれを使っても違和感が無くなるのだ。G26とG17では使用弾薬は同じ9mmパラベラム弾で、全長とグリップの長さが違うだけ。グリップが長いG17の方がむしろグリップしやすいくらいだ。スライドの厚みも同じであることから構えた時のサイトの高さもこれまでのG26とまったく変わらない。だから新しく導入したばかりのG17であっても瞬時に狙えるのだ。寸法以外に違う点として、まず、トリガーの後、グリップの付け根部にある親指を当てるための滑らかな凹みだ。これまでのG26ではレモン型とでも言おうか、楕円形の凹みだったのに対し、今回のg17では少々四角い形状の凹みに変わっている。ごく微妙な変化だが、わずかながら凹みが大きくなったぶん、親指の沈み込みが多くなった。次にグリップ前側に付くフィンガーチャンネルのセレーション。G26では初期型のモデルアップだったこともあり、このセレーションが無かった。それでも何不自由なく使いこなしていたが、このセレーションが付いたことで、さらに滑りにくくなり、しっかりとしたグリッピングが可能になった。細かい改良ではあるが、ユーザー側の意見が取り入れられて「撃つ」ことが容易になっている。

前作G26同様、スライドがホールドオープンしている際にはバレルが若干上を向いている。装弾、排挟がしやすくなるショートリコイルという機能だ。これはブローバック時も同様に上を向いて空薬莢の排出、次弾を装填が瞬時にスムーズに行える。そして、マガジン内の弾が切れた状態になると、トリガーが引き切った状態から戻らなくなり、マガジン内が空であることが体で解かるようになっている。G26では無かった新しい機能だ(実銃ではあったのだが、ガスブローバックガンでは省略されていた)。同じ東京マルイ社製のG26とG17、発売時期で7年の差がある訳で、その間にどれだけ進化したかがこうした細かい部分から読み取ることができる。また、マガジンはG26用として発売されている「ロングマガジン」がそのままG17に使えるという。私のようにG26をすでに持っていて、今回、G17も購入したユーザーにとってはうれしいことだ。G26の予備マガジンとしてこの「ロングマガジン」を購入したヒトであれば、新たにマガジンを揃える必要が無いのだ。ちなみに当たり前だが、G26標準装備品の15発の装弾数の短いマガジンは今回のG17には使えない。装填してもマガジン先端がチャンバーまで届かないからだ。

リア、フロント両サイトにはホワイトがいれられ、リアルに再現されている。今回のG17ではこの他に暗いフィールドで威力を発揮できる蓄光サイトが標準で同梱されている。フィールドストリップ(通常分解)時にドライバー1本で付け替えができる手軽なカスタムパーツである。私をはじめとする当店の仲間達は夜の暗闇で活動するので、これはありがたい「おまけ」だ。とは言っても私は付けていないが・・・。タクティカル・ライト等でしばらく照らしてやれば1ゲームくらいの間は光り続けていてくれる。夜戦には最高の装備となる。ただでさえ狙いやすいサイトが夜の暗闇でも狙いやすくなるのだからこれは便利だ。ところでグロック社の銃はなぜこんなにも私の体に合うのか・・・。G26を使用していた時からときどき考えることがあった。結論はスライドにあると思う。グリップした右腕の上部分からサイトの高さまでの厚みが他社のどの銃よりも短いのだ。つまり構えた手にとても近い高さにサイトがあるということだ。このことは意外と重要で、手から離れれば離れるほど、ちょっとした動きやブレでサイトの位置関係がズレてしまう。例えば同じ東京マルイ製SIG P226はグリップした手の上からサイトまでの距離はグロックの1.5倍くらいある。これだけでも狙った際にしっかりサイトを合わせたつもりでいても発射時の衝撃やトリガーを引く手の力で狙いが狂ってしまう。そもそも両者ともにとても高性能で狙った通りに飛んで行き、HITできるだけの実力であるが、グロック拳銃に慣れてしまうとその高性能でよく当たるP226でさえ狙いにくく感じてしまうということだ。

実射性能はもう「驚異的」と言える程のクオリティである。新品を購入し、箱から出し、そのままの状態でガスと弾(0.25g弾)を込めて射撃するだけで20m先の的缶を簡単にHITできる。何も調整等はいらないのだ。何発撃ってもその弾道に不安定さはない。真冬の寒い時期の試射だったが、全弾、問題無く撃ち切って、最後はスライドストップもしっかりとかかる。何も言うことはない。手放しで「すごい」と喜べる銃である。事実、入手後、すでに何度も射的やゲームで活躍しているが、数々の標的をHITさせ、発射回数もそれなりにこなしてきたが、弾道に狂いはまったく生じていない。つまり、入手後、1度もHOPをはじめとする各部の調整を行っていないのだ。それでこの性能なのだから本当の意味で「何も言うことはない」のである。電動ガンやボルトアクションライフル等と比較しても決して劣らない性能をこのハンドガンであるG17は秘めているのである。これはもうハンドガンの領域を超え、メインウエポンとして充分活躍できることを意味している。

華々しいデビューを飾った私のG17。その性能に誰もが羨ましがる。初代「妖銃」の名を冠したG26から、このG17へ、確実にその異名は受け継がれることになる。ここまで進化したガスブローバックガンだけに今後東京マルイから発売されていくであろう新製品ではどこをどのように進化させ、我々を驚かせてくれるのだろうか。昨今の銃刀法改正時も東京マルイ社製品はすべて改良する必要のない安全な銃であった。安全で、かつ、正確な射撃が行えるのだから他社製品とは比較にならない程の実力であることは明確だ。外観のクオリティも益々磨きがかかり、東京マルイの快進撃は続くのだろう。もはやこれに太刀打ちできるメーカーは存在しないのであろうか。やはり実際に撃って遊ぶ製品だけに、初心者でも気軽に扱えて、しかもよく当たるのであれば、限られた市場の中だけで販売していることは無いだろう。おもちゃ店やスーパーのおもちゃ売り場に並べられていて、この趣味をやっていないヒトが手にする機会が増えれば、さらにその楽しさが広まり、トイガンの楽しさ、安全性が浸透していくことだろう。とにかくトイガン業界のダントツトップメーカーとして東京マルイ社にはがんばってその役割を果たしていって欲しい。

最後にこの銃を寄贈していただいた「ギレン」、「か」両氏に心より厚く御礼申し上げます。

(2007.03.04)