3台目。完全にハマってしまっている最近の私・・・。夜な夜なほんの少しづつの作業で組み立てている戦車たち・・・。立て続けに製作してきたが3台目にして初めて戦車らしい戦車の登場だ。ちゃんと砲台が独立していて回転する。まさに典型的な戦車のカタチだ。これまでドイツの名車を2台作ってきたが、今回はその宿敵であるアメリカ軍の戦車だ。第2次大戦時、圧倒的な物量で快進撃を続けた連合軍にあって、アメリカ軍の戦力は絶大だった。兵士の数、兵器の数ともにケタはずれに多い。そんな中でもとくに戦車は種類は少ないものの、数は凄まじい。このM4系戦車は各地の戦場に大量に送られ、奮戦した。「ザク」や「ジム」のような存在とでも言おうか。各地でドイツの巨大な戦車の標的になり、戦いの後にはこのM4の残骸が枯葉のように地面を覆い尽くす。そんな「ヤラレ役」の戦車がM4A1シャーマンだ。ドイツ軍の戦車を続けたので今回は連合軍側の戦車で・・・という理由でチョイスしてみた。
このモデルは前回のV号突撃砲B型と同時に購入した。オリーブドラブのカラースプレーの在庫があり、米軍モノに使えるということでちょうどよかったのだ。以前からこのシャーマンの鋳造のボディ、砲台に独特の味わいを感じ、さらに「強くない戦車」という部分にとても惹かれていた。この1/48 MMVシリーズでもこのシャーマンが発売されているということで狙っていたのだ。ところでなぜ昔から定番である1/35スケールに手を出さないのかと思う方もいるだろう。理由はいくつかある。まず、一番の要因は置き場が無いということだ。狭く限られたスペースに飾るには小さめのモデルが相応しい。ウチの店は事務所が6畳しかなく、その中に本職の自動車の部品や書類等が多数ある。その隙間に飾るには可能な限り小さいほうが良いのだ。さらに、私自身、「小さいモノ好き」なのだ。トイガンのレポートでも書いたが、ガンも小さいものを好み、こうした模型も小さいものを好む。ワールド・タンク・ミュージアム等の食玩等大好物だが、あれは完成品として販売されており、自分で作るという部分が欠けている。そこにたまたま見つけたこの1/48 MMVシリーズ。丁度良いサイズだったのだ。そして最後の理由としてダイキャスト製シャーシー。この小ささでこの重量感は独特の魅力がある。模型を取り扱うサイト等では賛否両論あるようだが、私は手軽に組み立てられて、リアルで、この重量感が得られるというのはとても良いと思う。以上の理由でこの1/48 MMVシリーズばかりに手を出しているのだ。
さて、モデルのレポートをしていこう。相変わらずダイキャスト製シャーシーは剛性感と重量感がバツグンで、このシリーズの一番のお気に入りの部分。もう何も言うことはありません。今回もガン用塗料で金属の質感を再現してあります。ボディは鋳造構造をよく再現していてノッペリ感がたまりません。モールドも少なく、ボディ全体が「1つの塊」的で小さいながらもドッシリとして見えます。運転席、砲台、リアの緊急脱出用のハッチは別パーツで再現されていますが、ボディとの合いもピッチリとしていて完璧です。また、テールランプやヘッドライト等実に細かいパーツですが、モールドもしっかりと彫られていて塗装もしやすいのが嬉しいです。キャタピラはシリーズのお約束、連結組み立て式。シャーマン独特のパターンがよく再現されています。複雑な転輪の構造も少ないパーツでサスペンション等までよく再現されていて作りやすいのが吉。一番前にある転輪「ドライブスプロケット」はポリキャップ内臓式で、キャタピラを組み付ける際の微妙な噛み合わせの微調整ができるようになっています。
今回はサビや汚れが雨によってボディを伝って垂れている汚れ方を再現してみました。上のリア周りの画像でもそれが確認できます。ノルマンディー上陸作戦時の悪天候と、ドイツ軍との激しい銃撃戦による砂ぼこりをイメージしてみました。このシャーマンは上記の通り、ノルマンディー上陸作戦時の仕様に作ってあります。キットではイタリア戦線でのシャーマン等3種の中から選んで造ることができます。私は迷わずこの仕様を選び、組み立てました。「プライベート・ライアン」のあのオープニングシーンが甦ります。M4A1シャーマンはこう見えて、意外と攻撃力は高いものがあります。主砲はドイツ軍戦車に比べれば威力は無いものの、運転席横(クルマで言う助手席部)には機関銃が装備され、また主砲の左横には同方向に向けられた機銃が、また砲台上にはやはり機関銃が装備されており、これらを有効に使うことで敵小隊、中隊の壊滅作戦に威力を発揮しました。歩兵部隊とともに行動し、その頼れる掩護役として活躍しました。
砲台は360度回転、主砲は上下に可動します。自在なアクションが再現でき、雰囲気を一層高めてくれています。ここのところの3台の戦車の中では初めて砲台があるタイプの戦車なので、この当たり前である砲台の回転がとても新鮮に感じてしまいます。ギクシャクした動きは無く、とてもスムーズに回転し、主砲はポリキャップ内臓式ということもあり、しっかりと好みの位置に止まってくれます。ディスプレイ時にもただ飾っておくだけでなく、遠方射撃時や砲台の旋回時を再現して飾っておくことができる訳です。今回のシャーマンはこれまでの2台に比べるとさらにひとまわり大きめでヘッツァー<V号突撃砲B型<シャーマンという感じだ。そしてシャーマンは飛びぬけて全高が高い。これがより一層大きく見える要因となっている。こうして3台を眺めていると、ドイツ、アメリカのそれぞれの戦車に対する考え方の違いがよく解かる。国境に緊張を持った帝政ドイツでは陸戦兵器に力を注ぎ、さまざまな用途、戦術に適応した戦車を次々に開発していた。したがって膨大な車種と種類の戦車が存在した。一方、アメリカは国境付近に緊張は無く、陸戦の経験も大昔の南北戦争にまで遡ることになる。ヨーロッパ、極東での攻防地域へは当然船か空から向かうしかない。、陸から攻めるという考え方ができなかったのだ。
すっかりハマってしまったタミヤの1/48 MMVシリーズだが、タミヤのサイトで同シリーズを見てみると、けっこうな数のモデルが存在している。1/35シリーズ同様に歩兵セットやレンガ、ドラム缶等の小物アクセサリーのキットまで発売されている。こうした小物で戦車を飾ってみるのも悪くないものだ。また、装備品として土のうやジェリカン等を載せてみたりも面白そうだ。こうしたカスタムができるのもタミヤ製品ならではだ。さらに飛行機モデルでは昔から1/48スケールのキットが多数発売されており、時代を合わせて飛行機モデルと並べてみるのも良さそうだ。このようにいろいろな楽しみ方ができるのも大きな魅力である。造る者の発想次第で楽しみ方は無限に広がっていくのだ。これは当然、完成品であっても飾り方次第で同様に楽しめる。自分の手で作るか出来上がったモノを飾るかの違いだけだ。
3台目となった今回のM4A1シャーマン。これはこれでまたしても気に入ってしまった。某100円ショップで買ってきたディスプレイケースにこれまでの2台とともに収めて飾ってあるが、形状の関係で、もう1台飾れるスペースが残されている。そこに何が入るかはこれからじっくり吟味していきたい。こういうことを考える時間もとても楽しいものだ。まだまだ飽きさせてはくれない同シリーズにこれから新発売されるモデルも含めて大いに期待してしまう。仕事が終わった夜更けに虫の声を聞きながらじっくりと組み立て&塗装に夢中になる。いくつになっても夢中になれるモノ、時間があるというのは楽しいものである。ガンのカスタムと同時に戦車造りという新たな楽しみも見つけ、これまで以上に楽しみが増えた。今後の私はどうなっていくのだろうか・・・。
(2007.05.26)
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